ページの本文へ

Hitachi

日立システムズ SHIELD Security Research Center

2013年11月7日初版公開

2013年11月2日午前、日露両政府は初の外務・防衛閣僚協議(2+2)を都内で開いた。日本側から、岸田文雄外相、小野寺五典防衛相、ロシア側から、ラブロフ外相とショイグ国防相が参加した。日本が閣僚級の2+2を開催するのは、米国・オーストラリアに続き、ロシアが3カ国目である。一方ロシアが従来2+2を開催してきたのは、米国、英国、フランス、イタリアである。朝日新聞は、安全保障上緊密な関係を持つ国々と2+2を開催してきた日本と比べ、安全保障上の対立を抱える国々と対立点について率直に意見交換するロシアとは、2+2の目的が異なると指摘する。日本が2+2を初めてロシアと開催した背景に、1)中国の戦略的パートナーであるロシアとの関係を強化することで、中国をけん制する、2)北方領土問題の進展を図る、があると見られる。だが、実際には、領土問題は2+2で進展せず、ロシア側は日本の中国協議に乗ってこなかったという。 (脚注:1)

主な合意事項としては、1)ソマリア沖アデン湾での海賊対処部隊の共同訓練、2)海上自衛隊・ロシア海軍間での共同訓練を従来の捜索・救難からテロ・海賊対策に拡大、3)日露サイバー安全保障協議の立ち上げ・定例化などが挙げられる。また、両国は、2+2を定例化し、来年(2014年)にはモスクワで開催する旨確認した。

参考情報:

  1. 2013年11月2日付産経新聞「安保で協力拡大 初の日露外務、防衛閣僚協議」
    http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131102/plc13110213060007-n1.htm
  2. 2013年11月2日付日本経済新聞「日ロ、ソマリア沖で海賊対策の共同訓練 2プラス2で合意」
    http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS0200A_S3A101C1MM0000/


  • * 各会社名、団体名、商品名は各社、各団体の商品名称、または登録商標です。

日立システムズは、システムのコンサルティングから構築、導入、運用、そして保守まで、ITライフサイクルの全領域をカバーした真のワンストップサービスを提供します。